レンズの詩学

アート批評、戦略論、雑感など

格闘技はじめましたって話

今年に入ってから護身術を習っている。イスラエル生まれの近接戦闘術、クラヴマガっての。最強の諜報機関と名高い同国のモサドはもちろんCIAやFBIも採用してるって話で、目突き・金的をも想定した別名「イスラエル柔術」といわれる超実戦的な武術なんだわ。


"The Bruce Lee of Krav Maga" Roy Elghanayan's LIVE DEMO!

 

そもそもの動機は、①有事の際に自分プラスαの人間を護れるだけの確証が欲しかったのと、②不測の事態でも冷静さを保てるメンタリティの鍛錬、そして③日常を快適に過ごすための身体のコンディションづくりをしたいと思ったのがきっかけで。やりはじめてみるとこれが実に面白くってさ。従来の生活では得られなかった新しい気づきを毎回頂戴してる。

 

格闘技がやりたい気持ちは元々あって。いざ始めようと思ったときに最も考えたのが、数ある護身術の中で何がベストかってこと。上記の動機3つのうち、②と③については広く「武術」といえるジャンルを選択することである程度は満たされる。いちばん重要なのは①だったわけで。

 

高尚な「武道」といわれるような伝統武術は②と③の部分では望ましいけど①においてはあまり意味がないような気がしてた。俺自身が幼少の頃に和道空手をやってたこともあり、競技化されたスポーツ格闘技の実戦での無為性は体感できていた。なればこそ打撃最強といわれるムエタイか、総合格闘技でその応用性が証明されているブラジリアン柔術あたりにしようかと当初は考えたんだ。

 

しかし「有事」のことを考えるとあらゆる事態を想定しなくてはならない。立ち技最強のムエタイも寝技に持ち込まれると無力化する。やっぱし柔術が最善かとも思うんだけども、実戦はほとんどが不意の打撃から不測の事態が生起するわけだから、最大限に立ち技を考慮した技術体系でなければならない。でも柔術は稽古だと寝技中心になってしまうから、ストリートファイトにおいての優位性が絶対的に高まるかというとそうでもない気がする。最強の格闘技を求めていろんな文献を読むようになった。

最強の格闘技は何か

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なんでもありのバーリトゥードでグレイシー柔術が有効性を発揮したのは試合がプロの格闘家同士で、ある程度フィジカルが拮抗した状態で開始を告げるゴングがあったからだ。素人同然のグラップラーが、たとえばプロのストライカー相手に寝技まで持ち込めるかというと、グラウンドに持ち込むまでの一撃必殺で沈められることは想像に容易い。さらに非現実的ではあるが銃やナイフによる襲撃まで想定してないと有事に備えることにはならない。実戦はどこまでいっても非対称戦なのだ。どこかに「ガン=カタ」みたいな技術体系がないものかって思案したもんだ。


キミもガン=カタをきわめろ!!

 

 ガン=カタは映画監督カート・ウィマーが自身の映画『リベリオン』の中に登場させた架空の戦闘術。対複数人による銃撃を前提に、近接戦闘の統計から工学的に編み出された戦闘技法で、基礎の動きをマスターするだけでも攻撃力は少なくとも120%上昇、一撃必殺の技量も63%上昇するとゆー。あたかもジークンドーをベースに忍術、柔術、テコンドーなんかを融合したかのような、計算され尽くした魅惑の身体運用になっている。

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作中の主人公を演じるクリスチャン・ベールのアクションにも唸ってしまったが、なんといっても俺は戦闘データから合理的に導き出された技術体系というコンセプトに魅せられた。これだけ統計学が発達した現代にあって、そういった戦闘技術の構築って可能なんじゃないかって思ったんだ。そうした発想から軍隊格闘に興味を持ちクラヴマガに行き着いた。ガン=カタとクラヴマガの近似性は以下の動画を見てもらうとなんとなく解ってもらえるはず。


The Best Krav Maga practitioner in the World

 

銃やナイフはもちろん、対複数人での非対称戦を前提に体系が組まれてることも一致してる。打・投・極のすべてに対応できる。さらにはクラヴマガは人間の条件反射を利用したトレーニングを採用していて技術の習得も比較的容易かつ実用性が高いことからも、まさにリアル版ガン=カタといえるのではないかって結論に至った。

 

さすがは中東で四方を敵に囲まれ、IQが世界で一番高いといわれる民族がつくった戦闘技法だけあって、きわめて科学的で合理的な身体動作になってる。これなら立ち技・寝技ともに対応できる。実際にやり始めてみると基礎体力や筋力が要求されるのは当然だけど想像以上に「体幹」が鍛えられてることに気づく。今まで使うことのなかった体の運用によって、人間古来の身体性が呼び醒まされる感じもしてるんだ。

 

クラヴマガを始めてからイスラエルという国やユダヤ人についての興味も湧き出して知的好奇心が掻き立てられている。同国は兵役があるので全国民がこれだけ有用な戦闘体系を一度は習得しているのだ。そりゃ軍隊や諜報機関が世界でも最強といわれる所以だよ。さらに人口1人当たりのエンジニア数世界1位、GDP当たりのR&D投資額は世界2位というイノベーション大国としての顔も持つイスラエルの国民思想の真髄の一端に触れることもできる。

 

武術については次の展開も考えていて、さらなる磨きをかけてくつもりでいる。トレーニングで得られた知見は今後もちょくちょく書いてくよ。Adios!

 

スタートアップ大国イスラエルの秘密

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最強護身術 クラヴマガ

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